COLUMN
コラム
2020.07.28
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最初に「風通し」ですが、これは窓を開けて風を通すことを言います。もちろん風通しのいい住まいは住み心地がいいです。「風通し」の良い家のためには、窓や壁の配置が大切です。逆に言えば、「風通し」の良さと「気密性能」とは直接の関係はありません。
それに対して第1種換気は、給気・排気とも機械換気で強制的に行う換気方法です。機械換気の中で最も確実な給気・排気が可能で、空気の流れを制御しやすいので、高気密・高断熱住宅に適しています。ただし、ただの第一種換気システムだと、冬にせっかく暖房した暖かい空気がそのまま外に捨てられ、外の冷たい空気がそのまま家に入ってくるため、暖房エネルギーの損失が大きく、また室内環境の快適性が損なわれます。夏の冷房時も同様です。
そこで、高気密・高断熱の住宅では、熱交換タイプの換気システムが採用されているケースが多くなっています。熱交換器で熱エネルギーを回収し、取り入れた新鮮な外気に回収した熱エネルギーをのせて室内に取り入れるので、冬は寒くなりにくく、夏は暑くなりにくい快適なシステムです。
そして「すきま風」ですが、専門的には「漏気」と言いますが、文字通り家の隙間から知らないうちに出入りしている空気の流れを言います。気密性能を上げるということは、この「すきま風」を減らすということを意味します。気密が十分に取れていないと「すきま風」が多くなってしまい、せっかく冷暖房された空気が知らないうちに逃げ出してしまい非効率になってしまいます。
特に冬の暖房時には、温まった空気は軽いため上部から抜けてしまい、下から冷たい外気が流入してくるためとても不快な環境になります。また計画換気では、家の中に空気の流れを計画的に作り家全体の汚れた空気を効率的に排気するのですが、気密性能が低く漏気が多い家は、計画換気の排気装置の近くの隙間から空気が吸い込まれて排気されてしまうため、計画換気で想定された空気の流れが作れなくなってしまいます。そのため、排気口から離れた汚れた空気が滞留してしまい、逆に十分な換気ができなくなるので注意が必要です。
ホームテックだから出来る。健康な住まいづくりのための提案。
断熱・気密において、必要な性能は家や家族構成、暮らし方によって差があります。
ぜひ、ご自身の暮らしに合ったプランを見つけてみてください。