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コラム
2021.05.15
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「リフォームしたいけど、工事代以外にお金はかかるの?」
「リフォームするときに税金はいくらかかるのだろう?」
上記のような疑問をお持ちではありませんか?
リフォームのときは工事代にばかり目を向けてしまいがちですが、付随して発生する代金があることも知っておくことが大切です。
この記事では、リフォームで発生する税金の種類について徹底解説します。
リフォーム前にしっかりとチェックして、余裕を持った資金計画を立てていきましょう。
リフォームをするときは、住宅を新築で購入するときと同様に、工事代以外の諸費用がかかります。
諸費用としては「ローンの借入費用」や登記の際に必要となる「司法書士報酬」などが挙げられますが、なかでも見落とされやすいのが「税金」です。
リフォームの工事代は高額になりやすいですが、税金も高くなることがあるため注意が必要です。
リフォーム予算をすべて工事代にかけてしまうと、あとから税金に充てる資金が足りなくなってしまうかもしれません。
こういった事態を防ぐためにも、必要となる税金の金額をあらかじめ知っておき、計画的に資金を準備することが大切です。
税金といっても、その種類は多岐にわたります。
ここからは、リフォームで発生するおもな税金の種類を5つ解説します。
印紙税とは、契約書や領収書などの文書を作成したときに課される税金のことです。
リフォーム契約では、工事請負契約書を作成するときに印紙税が必要になります。
印紙税の費用は、300万円超500万円以下の工事では2,000円、500万円超1,000万円以下の工事では1万円、それを超えるときは最低でも2万円かかります。
複数の契約書を作成するときは、それぞれに印紙を貼り付ける必要がある点に注意しましょう。ただしすべてを施主が負担するケースは少なく、業者と半分ずつ負担することが一般的です。
不動産取得税は、不動産を建築・購入、物件の購入・贈与・交換などで取得したときに1度だけかかる税金です。
一般的に不動産を手に入れたときに課される税金ですが、リフォームで増改築して資産価値が向上した場合にもかかることがあります。
不動産取得税の費用は「固定資産税評価額×標準税率(3%)」で算出されます。ただし、増築後の床面積が50〜240平米の住宅は1,200万円の控除が適用されるため、税額を抑えることが可能です。
登録免許税とは、住宅や土地を取得したとき、法務局の登記簿に所有権などを登記する際に支払う税金です。
リフォームのために金融機関のローンを利用するときは、ローンが返せなくなったときに備えて土地や建物を担保にする必要があります。
土地や建物を担保にするためには、登記簿に「抵当権」を登記しておく必要があるため、その登記費用として登録免許税がかかるのです。
抵当権設定登記にかかる登録免許税の額は、「借入額×0.4%」です。ただし、令和4年までは税率が0.3%に軽減される特例措置があります。
また、増築減築などで登記した建物の形状や大きさが大きく変わる場合、正しい面積や形状を登記するための登録免許税がかかることもあります。
固定資産税とは、所有する固定資産にかかる税金のことです。
一般的に、家屋は年を追うごとに資産価値が下がるとみなされ、年々固定資産税は下がっていきます。
しかし、リフォームで不動産の価値が向上したときは、増築部分が評価され、翌年以降の固定資産税が増額される可能性があるため注意しましょう。
固定資産税の額は「固定資産税評価額×標準税率(1.4%)」で計算されます。
ただし住宅用地の場合は、固定資産税評価額が6分の1になる特例措置が適用されます。
贈与税とは、ほかの人から財産の贈与を受けたときに課税される税金のことです。
リフォーム資金を両親や祖父母から援助してもらうときは、金額に応じた贈与税がかかります。
また、両親が所有する物件を子どもが自費でリフォームするときも、財産の贈与があったとみなされて贈与税がかかる点に注意が必要です。
贈与を受けたときは、110万円の基礎控除額を差し引いた金額に応じた税率を乗じて贈与税を計算します。
ただし、父母や祖父母といった直系尊属から住宅取得等支援の贈与を受けた場合は、一定額まで贈与税が非課税になる制度が適用されます。
住宅2021年以降の消費税率10%が提供される住宅の場合、一般住宅は500万円、省エネ等住宅は1,000万円まで非課税となるため、制度をうまく活用してリフォームしていきましょう。
リフォームをするときにかかる税金は非常に多いですが、減税措置を受けて費用を抑えることも可能です。減税できる工事や条件は異なるので、減税措置の条件を確認してから工事の内容について考えていくと損せずにリフォームができるでしょう。
リフォームで活用できる減税制度としては、たとえば以下のようなものが挙げられます。
詳しい制度や条件については、「リフォームで利用できる減税制度は5つ!金額と条件、利用方法を解説」の記事で解説しています。あわせてチェックしておきましょう。
リフォーム工事を行うときは、工事代だけではなく税金の支払いもしなくてはいけません。
予算をすべて工事代につぎ込んでしまうと税金が支払えなくなってしまうため、余裕を持った資金計画を立てるようにしてみてください。
リフォームにかかる税金は、一定条件を満たせば控除や減税措置が受けられます。
工事前に各制度をよく確認し、よりお得にリフォームをしていきましょう。